ころがる剛体と摩擦力(b)補足
ころがる剛体に摩擦力が働くのはよいのですが、床に剛体が点接触する時、すべりなしの条件では、摩擦力は仕事をしません。
この理由を明確に書くのは難しいのですが、半径、回転角の円板上の点の軌跡を調べてみると理解できます。
の座標を、重心の座標をとすると、すべりなしの条件下ではの関係を用いて、
このの軌跡は、サイクロイド曲線と呼ばれ、図の赤い軌跡となります。
時刻で微分すると、
ですが、特に床との接点()では、となります。
接点での速度は
ですから、接触している微小な時間の間の点の変位は
で、接触して摩擦力は働くものの、変位がゼロなので、剛体円板(球)が床にすべりなく接触するときの
摩擦力による仕事
となります(こんな説明でいいのか、自信なし)。