読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ころがる剛体と摩擦力(b)補足

ころがる剛体に摩擦力が働くのはよいのですが、床に剛体が点接触する時、すべりなしの条件では、摩擦力は仕事をしません。

この理由を明確に書くのは難しいのですが、半径{r}、回転角{\theta}の円板上の点{P}の軌跡を調べてみると理解できます。
f:id:IresAdoheom:20161106210205p:plain
{P}の座標を{(X,\ Y)}、重心の座標を{(x,\ y)}とすると、すべりなしの条件下では{x=r\theta,\ y=r}の関係を用いて、

 {
\begin{align}
X\ &=\ x-r\ sin\theta\ =\ r\theta\ -\ r\ sin\theta\ =\ r(\theta\ -sin\theta)  \\
Y\ &=\ y-r\ cos\theta = r-r\ cos\theta =r(1-cos\theta)
\end{align}
}

この{(X,\ Y)}の軌跡は、サイクロイド曲線と呼ばれ、図の赤い軌跡となります。

時刻{t}微分すると、

 {\displaystyle 
\begin{align}
\dot{X}\ &=\ r(\dot{\theta}-cos\theta\cdot\dot{\theta})
=r\dot{\theta}(1-cos\theta) \\
\dot{Y}\ &=\ r\ \sin\theta\cdot\dot{\theta}
\end{align}
}

ですが、特に床との接点({\theta=0})では、{\dot{X}=0}となります。
接点での速度は

 {\displaystyle 
\dot{X}=\frac{dX}{dt}=0
}

ですから、接触している微小な時間{dt}の間の点{P}の変位{dX}

 {\displaystyle 
dX=0
}

で、接触して摩擦力は働くものの、変位がゼロなので、剛体円板(球)が床にすべりなく接触するときの

摩擦力による仕事 {\displaystyle 
f\cdot dX=0
}

となります(こんな説明でいいのか、自信なし)。